勘違いの多い、ブランディングとは一体何モノなのか?

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勘違いの多い、ブランディングとは一体何モノなのか?

たまには、本職といいますか、実は、とある上場企業のブランドマネージャーをやっていたので、
そのあたりのことでも語ろうと思います。

「ブランディングは大事」という言葉はよく耳にするのですが、
そのブランディングが本当にブランディングのことを言っているのか?は実は怪しいヒトが多いです。

ブランディングとはそもそも何なんだろう?

ブランディングは色々な定義があると思いますが、
企業における最終的なブランディングとは?を簡単に申し上げると「企業価値を向上させること」に至ります。

「企業価値とは?」一体何のこと?

もう少し掘り下げて、分解してお伝えしてみます。

まず「企業」は、活動するために「お金」が必要になります。
お金を獲得するのはさまざまな方法がありますが、
基本的には「商品/サービスをお客さんに買ってもらうこと」だと考えています。

つぎに「価値」は、「他社のものではなく自社のものを選ぶ」ということです。

つまり、企業価値とは、「商品/サービスを他社のものではなく、自社のものを選んでお客さんに買ってもらうこと」
により得られる「対価」のことを指します。

マーケティングとの違い

そうすると「ブランディングではなく、マーケティングなのでは?」というご意見があると思いますが、
ここが一番の勘違いの点になります。

簡単な図にすると、このようになります。

ブランディング

ブランディング

マーケティング

マーケティング

そうすると、見えてくるのが「矢印の方向性」です。

「ブランディング」がこう思って欲しいな、という戦略的なことに対して、
「マーケティング」はどうやって思ってもらうか?という戦術的な要素を含んだ部分に当たるのです。

奥が深いブランディングのこと

しかしながら、ひとえにブランディングといっても、多方面のことをカバーする必要があります。

今回はそこまで手を広げませんが、より具体的な相違点としては、「ブランディング」が「What」の戦略的な部分に対して、
「マーケティング」は「How」の戦術的な要素を含んだ部分に当たるのです。

例えば、恋愛に置き換えてみるとわかると思います。

まず、ある女性が「私があなたが好きです。」ということをある男性に伝えたいとしましょう。

ストレートにいくとこうなります。

広告

ただし、現実はそううまくいかないので、さまざまな手段、つまり、
マーケティング活動の一貫として、「広告」という分野を活用します。
たとえば、図にするとこうなります。

広告モデル

これは大変な事になりました。
もしかしたら、ここでこの男性は、この女性のことを好きになってしまうかもしれません。
ですが、彼女の「価値」が今ひとつわかりません。
ここで登場するのが、「ブランディング」です。

彼女の「価値」を明らかにし、それを伝えることが大事になります。
つまり、「○○だから好きだ」「○○という特性がある」のように
「どう好きなのか」という部分です。

これを決め、そう思ってもらえるように設計することが
「ブランディング」の1歩と言えるかもしれません。

向上させることの難しさ

いままでの例に照らし合わせると、「向上」の部分が抜け落ちています。
これは少し違った例を出しましょう。

たとえば、「Nike(ナイキ)」というブランドがあります。
これに対抗すべく、あるAという会社が、このNike(ナイキ)を超えることをミッションに掲げて創業したとします。

ある消費者が靴を買いたいと思って、お店を訪れた時、
「Nike(ナイキ)」と「A社」の商品があったとします。
このヒトはちなみに「A社」というブランドを初めて知りました。

機能も価格も同じ場合、消費者は一体どちらを買うでしょうか?

・・・ここで重要なのは、ブランディングです。
機能も価格も変わらないということであれば、恐らくこの消費者は「Nike(ナイキ)」を買うことになると思います。
(よっぽど稀有なヒトでない限り・・・)

つまり、この消費者の頭の中は…
・「Nike(ナイキ)ってかっこいい」
・「Nike(ナイキ)は高品質」
・「Nike(ナイキ)はモテる」
などなど、ほとんど変わらないはずなのに、なぜかこういう結果になってしまうのです。

こう考えるとブランドを向上させることは、どれだけ難しいことか想像に難くないと思います。

なぜブランディングに力を入れるべきなのか

これだけでも、多くの企業が予算と時間を膨大に費やして
ブランディングに取り組んでいることに納得いただけそうでもありますが、最終的にどういう効果があるのか、
お伝えします。

1. 収益力

ブランドに対する「絶大な信頼力」は、比較検討された際に必ず「勝ち」ます。
この勝てる戦をしているのが、誤解を恐れずにいうと、「アップル信者」はまさにそれです。

2. コスト削減

ブランドが強くなると、マーケティングに費やす費用も最小限で済みます。
つまり、いちいち説明しなくても取引交渉における優位性を保てるので、
場合によっては、何もしなくても売れます。

3. 顧客満足度の向上

これもアップルの例で恐縮ですが、「スタバでドヤ顔」のような現象です。
つまり、多少の使いづらさ等があっても「Macを開いていることがかっこいい」ことによって、
それを所有していることがあたかもステータスののようなものが生まれるのです。

4. 優秀な人材の獲得

採用上も有利になる可能性があります。
これも誤解を恐れずにいうと、「あの会社に勤めていることがすごい!」と思われることなどです。
つまり優秀な人材が集まってくる可能性が高くなります。

最後に、この3つだけは覚えておいてほしいワードです。

  1. ブランディングは、短期で効果が表れてくるものではないこと
  2. ブランディングは、一度崩れると取り返しがつかなくなること
  3. ブランディングは、デザインだけではないこと

うーん。逆にわかりにくかったかもしれませんね。。

今回は総論だけでしたが、いつかもうちょっと各論をお伝えできるようにします。

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