小売業界で顧客接点の再構築が急務!「オムニ・チャネル」のお勉強

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顧客接点の再構築が急務!「オムニ・チャネル」のお勉強

ヒトがモノを買う時の行動は、時代とともに変わって来ました。
昨今、リアルとネットの融合や顧客体験の向上が小売業界のビジネスにおいて、
非常にキーポイントとなっています。

今回は、その中で今注目されている「オムニ・チャネル」について、
私自身の勉強がてらにまとめてみます。

オムニ・チャネルに至るまで

まずは歴史といいますか、その段階について紐解いてみます。
4段階に分けてご紹介します。

1. シングル・チャネル

店舗まで徒歩や車、あるいは公共交通機関等を利用して、
「そのお店まで出向き、モノを選んでレジで買う」ことです。
このチャネルでの接点は、主にTVCMやチラシになります。

2. マルチ・チャネル

電話やFAX、ダイヤルアップ等のインターネットが家庭に普及して、
直接訪問しなくても「様々なチャネルでモノが買える」ことです。
目的のウェブサイト等にアクセスし、モノを買います。
このチャネルでの接点は、主に前述に加え、メールDMになります。

3. クロス・チャンネル

マルチ・チャネルでは、消費者のタッチポイントが増えた一方、
顧客情報や在庫管理等が独立しており、リアル販売とネット販売等の
情報がうまく伝達できず、注文を断ってしまうことなどがありました。
これを統合して、「リアルでもネットでも、どこでもモノを買える」ようにしたことです。
このチャネルでの接点は、主に前述に加え、ネット広告になります。

4.オムニ・チャネル

スマートフォンの普及とともに、いつでもどこでもインターネットを経由して、
様々なチャネルにアクセスしつつも、「違和感なく、様々な手段でもモノを買える」ことです。
このチャネルでの接点は、主に前述に加え、いつでもどこでもです。

なぜオムニ・チャネルが注目されているのか?

そもそも、このキーワードが注目されたのは、アメリカで有名な老舗百貨店「Macy’s」のCEOである
テリー・ラングレン氏が決算発表会で「オムニチャネル企業を目指す」と言ったことに始まります。

「オムニ」とは、「すべて」を表し、「チャネル」とは、「小売活動における消費者との接点」を言います。
なぜこのワードが取り上げられているかというと、スマートフォンの普及や小売業界のEC化によって、
Aブランドの店舗にいながら、ネットでより安いものを探すという、ショールーミングと呼ばれる行為が増えてきました。

この時代では、「同じモノをより安く手に入れる」ことが消費者にとって一番大事なことでした。
この対策として、家電量販店などでは「他店やネットで安いモノを見つけたら、おっしゃってください。値引き、ポイント付与します。」
という取組や商品売場の値段をネット等の動向と合わせて変動性にする(例:ヨドバシカメラ)、などをやっていたのですが、
そうなってくると単純な価格勝負になってきて、消耗戦になり、消費者も「どこ買っても同じ」という印象になってしまいました。

そうして、消費者はついに「どこで買うのが一番良い体験ができるのか?」を重要視する時代がやってきます。
それが、これからの時代です。

企業がこぞって、この体験を上げるべく、「オムニ・チャネル」に取り組んでいるのです。

従来とオムニ・チャネルは何が違うのか?

従来のチャネルへの取組は、購入(成約)までの購買行動モデル(理論)として、
AIDMA(アイドマ)・AISAS(アイサス)などのフレームワークでよく説明しています。

AIDMA(アイドマ)
Attention(注意)→ Interest(興味)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)

AISAS(アイサス)
Attention(注意)→Interest(興味)→Search(検索)→Action(購買)→Share(情報共有)

ただし、オムニ・チャネルでは、この流れが変わる可能性を秘めていると考えています。

体験が上がれば、例えば、お店ではディスプレイだけ見て、購入はネットでする。
それもネットに接続したか?という意識を与えずにできることなどです。

実は、オムニ・チャネルは、一方通行の道ではなく、楽しさや利便性、統一感のある体験はもちろん、
購買前後にかかわらず、どれだけ新たな欲求を発生させる仕組みをつくることができるのか、
また、欲求を意図せずにどれだけ生み出すことができるのか、そうしたサイクルをエンドレスにまわす仕組みづくりが
大事なことになって来るのではないでしょうか。

Amazonの定期購入などは、ほとんどこれに近い取組かもしれません。
近い将来、必要なものが勝手に購入(今、Amazonは期間の指定が必要ですが、
近い将来は1クリックでいけるかもしれないですね)されて、
消費されていくプロセスが出来上がってしまうかもしれません。

戯言ですが、恐らくこんな感じのフレームワークになりそうです。

DACAS(ダカス)
Desire(事前欲求)→Attention(注意)→Compare(比較)→Action(購買)→Share/Review(感情共有)

Share/Reviewは、ソーシャルというよりも企業側に溜まっていく感じでしょうか。
Desire(事前欲求)を登録、もしくは似たユーザーの情報をもとに、
複数の商品がAttention(注意)され、Action(購買)につながる。という仕組みは今でも作れそうです。

オムニ・チャネル時代は、これをもっと高度化していくのだとすると、
タッチポイントごとの顧客体験の設計がキモになりそうです。
ただ、企業への負担が経済面でもオペレーション面でも大きくなる可能性がありそうなので、
まだまだ課題は山積みですね。

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