時間外労働(残業時間)の明確な定義

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時間外労働(残業時間)の明確な定義

新入社員の過労自殺が社会問題化した電通にはじめ、2017/05/10に厚生労働省がブラック企業334社を発表し、長時間労働の是正に注目が集まっています。

参考:労働基準関係法令違反に係る公表事案 – 厚生労働省

なかにはパナソニックや日本郵便など聞いたことがある大企業の名も並んでいます。また、これを受けて、企業信用調査会社の東京商工リサーチは「労働基準関係法令の違反企業332社|企業実態調査」を発表しています。

そんな中、残業や時間外労働の定義ってどこからどこまでなんだろう?と改めて気になったので、少しまとめてみました。

残業時間はいったいどこからどこまでなのか

この問いは非常に難しいです。「残業、時間外労働はどこからか」と「8時間超えたら」と思われた方も多いでしょうが、実は会社によっては7時間勤務のところもありますし、10時間勤務の場合もあります。

実は法律自体には、時間外労働が定められていません。残業という言葉も法律のどこにもでてきません。

定義されているのは、労働時間です。

「労働時間」の定義

労働基準法では、1日8時間かつ1週間40時間を上限に法定労働時間を定めています。(労働基準法32条)時間外労働は原則として、法定労働時間を超えて働いた時間のことを言います。

「労働者が実際に労働に従事している時間だけでなく、労働者の行為が何らかの形で使用者の指揮命令下に置かれているものと評価される時間」

とするとわかりやすいかもしれません。

一方、今のは法定労働時間の話でしたが、労働時間という意味では2つの定義があります。

法定労働時間

労働基準法で定められている労働時間の限度です。原則として8時間/日、40時間/週となります。

所定労働時間

所定労働時間は会社が法定労働時間の範囲内で自由に定めることができます。

法定労働時間が8時間/日、40時間/週なので、その範囲で定めることになります。所定労働時間は会社の就業規則や雇用契約書で定めます。

とはいえ、納期のひっ迫、大規模なクレームへの対応、機械のトラブルへの対応、あとはクリスマスシーズン等の繁忙期などなどを考えて、労働基準法36条で労使協定の締結と労働局への届出を行うことで、法定労働時間を超える残業を認めています。

それがサブロク協定(36協定)というやつです。

サブロク協定(36協定)での上限時間

サブロク協定は、使用者と労働者との間で、あらかじめ「○時間まで残業させる」という取り決めをしておいて、その限度内で残業をさせるというものです。

労働基準法37条(月60時間以上労働した場合の規制)を縮めて、サブロク協定(36協定)と呼んでいます。

端的にいうと、特別事情に合わせてということなのですが、こちら協定する時間は何時間でもいいという訳ではありません。

期間

上限時間
一般労働者 変形労働時間制適用(1年単位)

の労働者

1週間 15時間 14時間
2週間 27時間 25時間
4週間 43時間 40時間
1か月 45時間 42時間
2か月 81時間 75時間
3か月 120時間 110時間
1年間 360時間 320時間

年6回を限度として、上記の上限時間が決められており、これを超過していまうと違反になります。

労働基準法違反企業は、サービス業他が4割、売上高10億円未満の中小で7割

東京工業リサーチが出しているレポートによると、売上も小さいサービス業がほとんどを占めている可能性があることを示唆するレポートが出ていました。(実際には別々ですが、そう思っても仕方ない。。)

「労働基準関係法令の違反企業332社」企業実態調査

おそらく氷山の一角かもしれませんが、残業や時間外労働の定義を今いちど確認してみるいい機会になればと思います。

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