米Amazonが1.5兆円で買収するWhole Foods Marketとは?

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amazon_fresh

アメリカのネット通販最大手Amazonが16日に、米高級食材チェーン大手のホールフーズ・マーケット(英: Whole Foods Market, Inc.、NASDAQ: WFM)を買収することで合意したと発表しました。

買収額は、ホールフーズ・マーケットが抱える負債を含めて計約137億ドル(約1.5兆円)で、年内に手続きを終えるそうです。いろんなメディアで「Amazonすごい!」「これから食品業界を強化か?」などなどの記事は見かけたのですが、いやいやホールフーズのことをもうちょっとどういう会社なのか知りたいな・・・と思ったので、思いつきベースですが少しだけまとめてみます。

ホールフーズは、米国やカナダ、英国で460店以上を展開

ホールフーズといえば、健康志向の人に大人気のスーパーマーケットです。1980年創立という、比較的業界では若いとされるスーパーマーケットで、当時から肥満や肥満に伴う病気がアメリカで大問題となっていることを背景に、自然食品、オーガニックに力を入れて業績を拡大していき、2013年には富裕層だけではなく、低所得層エリアや人口が少ない町での小型店舗の実験が好調に推移していることから、目標店舗数を1,200店。

その当時362店舗でしたから、実に4倍にするという店舗拡大戦略も発表していました。今現在においても店舗数は右肩上がりで過去5年のデータは以下の通りです。

過去5年の店舗数(〜2016年度まで)

ホールフーズ 店舗数

直近の店舗の分布図(464 Stores Across Three Countries)

ホールフーズ店舗の分布図

ホールフーズの業績は、思うように伸長せず?

直近の決算はFY17の2Qで$3,737 million、FYベースですとFY16が終わっているので、その数字をお伝えすると、$15,724millionでした。

ウォルマート、クローガーなど競合店も同様の自然食品、オーガニック食品の取り扱いをはじめ、その価格競争で売上が低迷し、FY17の2Q内(1-3月期)で9店舗に及ぶ店舗閉鎖を発表したと同時に、1,200店舗展開をようやく諦めたそうです。

ただ、過去5年のRevenueトレンドを全体で見てみると、売上高は伸び続けていて、まぁまぁ順調に見え、少しコストが厳しいかな?とも思いつつ、以前まとめた「ダイエーの衰退にみる、小売業界をちょっと調べてみました。」の「小売業界ランキング:Top10(直近の3カ年の売上高)」でも語ったように、CAGRがおおよそ1%ちょっとなので、伸び悩みがあることがわかります。

過去5年のRevenueトレンド

(単位:million dollars)

ホールフーズ 売上高 営業利益 営業利益率 当期純利益

過去5年のBSトレンド

といった手前、BSをみてみると・・・少しDebtが重くなっていますね。

より詳細にPL/BSをご覧に成られたい方は、下記のエクセルに5年分まとめております。
https://blog.hitorifest.com/product/whole-foods-market-inc/

ホールフーズとAmazon Freshの2つの事業シナジー

少し回りくどくなりましたが、Amazonとホールフーズは結構いい感じのシナジーを生みそうな予感がしています。

というのも、まずホールフーズは自然食品、オーガニック特有?の価格が高いという評判も定着してしまい、若年層から嫌われ始めていたため、2015年には365 by WholeFoodsというミレニアル世代をターゲットにしたサブブランドの展開を行っているが、現時点でまだ全米で4店舗しかありません。

Amazonも今地域絞ってAmazon Freshを展開していますが、現在は2007年に開始したシアトルだけでなく、ニューヨーク、サンフランシスコなどのアメリカ大都市で展開、今年の夏にはロンドンでも展開する、という形でなかなか苦戦をしています。

そのことから、ホールフーズとしては、Amazonの決して最安値ではないけど売れている仕組みを活用できることを期待して、Amazonとしては店舗運営のノウハウというところの、この2つが合致した可能性があります。

最後にAmazon Freshの主な競合他社

もちろん、日本でも地域限定ですが、Amazon Fresh‎を展開しています。

Amazon Freshとその主な競合他社

サービス名サービス概要会員費と配送等の費用
Amazon Fresh生鮮食品の即日配達サービス$10.99/月(プライム会員) + Fresh会員 $14.99/月

※最短同日配送。$40以上で送料無料。それ以下は送料$9.99

Google Expressマーケットプレイス形式の食品や日用品を数時間で当日宅配するサービス$10/月 or $95/年

※最短同日配送。各ストア会員は$15もしくは$35以上で送料無料。それ以下は$3追加。非会員は$4.99以上で配達してくれるが、送料は別途必要。

Instacart買い物をする人とスーパーマーケット/配達者をネット上でマッチングし、商品を最短2時間で届けるサービス$14.99/月 or $149/年

※最短1時間配送。最低$10の注文からで、会員は$35以上で送料無料だが、それ以下は送料$9.99別途必要。注文が集中する時間帯は別途追加費用あり。初年度だけ$99

Shipt小売業者と連携し、アプリを通じて食料品を当日配送するサービス$14/月 or $99/年

※最短同日配送。$35以上で送料無料。それ以下は送料$7別途必要。年間契約だと$25分の初回注文が無料になる。

いかがでしょうか。

私も調べていて今後の展開が非常に楽しみになってきました。

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